使命という言葉を聞くと、多くの人は「特別な役割」や「生まれてきた目的」を思い浮かべるかもしれません。
そして、ご先祖様という言葉を聞くと、お墓参りや先祖供養を思い浮かべる方も多いでしょう。
もちろん、それらも大切なことです。
でも私は、ご先祖様が本当に望んでいることは、もっとシンプルなのではないかと思っています。
それは、あなたがあなたらしく生きること。
誰かの期待を生きるのではなく、自分の人生を生きること。
自分を責め続ける人生ではなく、笑顔で命を輝かせること。
その姿こそが、ご先祖様から受け継いだ命を大切に使うことにつながるのではないでしょうか。
今回は、「命」と「使命」の本当の意味について、一緒に考えてみたいと思います。
命は一人で生まれたものではない
私たちは、自分一人の力で生きているように感じることがあります。
仕事をして、お金を稼ぎ、悩み、選択し、自分の人生を歩んでいる。
もちろん、それは間違いではありません。
でも、少しだけ視点を広げてみてください。
今ここにいるあなたは、本当に「一人」で生まれてきたのでしょうか?
あなたの命は、お父さんとお母さんから受け継がれました。
そのお父さん、お母さんにも、それぞれ両親がいます。
さらにその先には祖父母、曽祖父母、高祖父母…
何代にもわたって命は受け継がれ、今日という日までつながってきました。
もし、その中の誰か一人でも違う人生を歩んでいたら?
もし、誰か一人でも別の人と結婚していたら?
もし、戦争や病気、事故などで命を落としていたら?
今のあなたは、この世に存在していません。
そう考えると、私たちが今ここに生きていることは、決して当たり前ではなく、数えきれないほどの奇跡が積み重なった結果なのです。
だから私は、「命」とは自分だけのものではないと思っています。
あなたの命には、ご先祖様が未来へつないできた願いや希望が込められています。
それは「立派な人になってほしい」という願いではありません。
「誰かより成功してほしい」という願いでもありません。
ただ、この命を受け取ったあなたが、自分らしく幸せに生きてほしい。
その想いが、何世代にもわたって命をつないできた力になっているのではないでしょうか。
受け継ぐのは命だけではない
私たちは、ご先祖様から受け継いだのは命だけだと思いがちです。
しかし、本当に受け継いでいるものは、それだけではありません。
顔立ちや体質。
得意なことや苦手なこと。
物事の感じ方。
大切にしている価値観。
人を思いやる優しさ。
何かに挑戦する勇気。
そんな目に見えるものも、目に見えないものも、たくさん受け継いでいます。
一方で、悲しみや恐れ、我慢することが当たり前だった生き方や、「自分よりも周りを優先しなければならない」という思い込みなど、長い年月をかけて受け継がれてきたものもあるかもしれません。
だからといって、それらすべてを抱え続けなければならないわけではありません。
ここで勘違いしてはいけないのは、「受け継ぐこと」と「引き継ぎ続けること」は違うということです。
ご先祖様が命をつないできた理由は、苦しみまで受け継いでほしかったからではないはずです。
もし、あなたがこれまで自己否定に苦しみ、人間関係に悩み、「本当の自分が分からない」と感じながら生きてきたのなら、その流れをあなたの代で終わらせてもいいのです。
むしろ、そのためにあなたが生まれてきた可能性だってあります。
命を受け継ぐということは、過去を繰り返すことではありません。
受け継いだ命を通して、新しい未来を創っていくこと。
それこそが、ご先祖様から命を託された私たちにできる、一番大きな恩返しなのではないでしょうか。
命を受け継ぐことと、人生を背負うことは違う
ご先祖様から命を受け継いできたという話をすると、
「ご先祖様のために生きなければならない」
「親の期待に応えなければならない」
「家系のために頑張らなければならない」
そう考える方も少なくありません。
でも、本当にそうなのでしょうか?
私は違うと思っています。
命は受け継ぎました。
しかし、ご先祖様の人生まで受け継ぐ必要はありません。
もし、ご先祖様が苦労の多い人生だったとしても。
我慢ばかりの人生だったとしても。
自分を犠牲にして家族を守り続けた人生だったとしても。
その生き方を、あなたまで繰り返さなければならない理由はありません。
もちろん、ご先祖様の歩んできた人生を否定するわけではありません。
その時代には、その時代の事情がありました。
戦争や災害、貧しさや病気。
今では想像もできないような困難の中で、命を未来へつないできてくださったからこそ、今の私たちがあります。
だからこそ感謝は必要です。
でも、感謝することと、同じ人生を生きることは別の話です。
むしろ、ご先祖様は「自分たちと同じ苦労をしてほしい」と願って命をつないできたのでしょうか?
きっと違うはずです。
「自分たちが果たせなかった夢を叶えてほしい」
「もっと自由に生きてほしい」
「もっと幸せになってほしい」
そんな願いを込めて、未来へ命を託してきたのではないでしょうか?
だから、もしあなたが今、
・本当はやりたいことがあるのに、一歩踏み出せない。
・人の期待ばかり優先してしまう。
・自分の気持ちが分からなくなっている。
そんな状態なら、それはご先祖様の願いではなく、長い年月の中で身についた思い込みなのかもしれません。
受け継ぐべきものは命です。
手放してもいいものは、苦しみや自己否定です。
その違いに気づいた時、人は初めて自分の人生を歩き始めることができるのです。
使命とは「命の使い方」
私は「使命」という言葉がとても好きです。
なぜなら、「使命」という漢字には、大切な答えが隠されているからです。
使命とは、「命を使う」と書きます。
つまり、使命とは特別な職業や肩書きではありません。
有名になることでもありません。
誰かに認められることでもありません。
あなたが、この命を何のために使うのか?
それこそが使命なのです。
だから、「私の使命は何ですか?」という質問を受けるたびに、私はこうお伝えしています。
使命は、誰かに教えてもらうものでありません。
誰かに見つけてもらうものでもありません。
毎日の選択の中で、自分自身が育てていくものです。誰かを笑顔にするために命を使う人もいます。
家族を守るために命を使う人もいます。
ものづくりを通して人を幸せにする人もいます。
人生で経験した苦しみを誰かの希望へ変えるために命を使う人もいます。どれも尊い使命です。
大切なのは、大きいか小さいかではありません。あなたの魂が「これを生きたい」と感じる方向へ、命を使っているかどうかです。
私はこれまで、たくさんの方のご相談を受けてきました。
その中で強く感じるのは、人生が停滞している人ほど、自分のためではなく、誰かの期待や世間の常識のために命を使ってしまっているということです。
「親が喜ぶから」
「周りに反対されるから」
「失敗したら恥ずかしいから」
そんな理由で、本当は進みたい道をあきらめてしまう。
でも、その命は、本当にそのために受け継がれてきたのでしょうか?
私は、そうは思いません。
ご先祖様から受け継いだ命は、誰かの人生を生きるためではなく、あなた自身の人生を生きるためにあります。
だからこそ、自分の心が喜ぶことを大切にしてください。
ワクワクすることに挑戦してください。
失敗を恐れず、一歩踏み出してください。
その一歩一歩が、使命を生きることにつながっていくのです。
ご先祖様への本当の恩返しとは
「ご先祖様に感謝しましょう。」
この言葉を聞く機会はたくさんあります。
もちろん、感謝する気持ちはとても大切です。
でも、感謝とは何でしょうか?
お墓参りをすること。
仏壇に手を合わせること。
それも素晴らしいことです。
しかし、それだけが感謝の形ではないと私は思っています。
ご先祖様は、何世代にもわたって命をつないできました。
時には苦しみ、時には悲しみ、それでも未来へ命を託してきたのです。
その命を受け取った私たちが、自分を責め続け、自分を否定し、「私は価値がない」と思いながら人生を終えてしまったら…
ご先祖様は、本当にそれを望んでいるでしょうか?
私はそうは思いません。
きっと、
「もっと幸せになっていい」
「もっと自由に生きていい」
「あなたらしい人生を歩んでほしい」
そんな想いで命をつないできたのではないでしょうか。
だから私は、ご先祖様への一番の恩返しとは、自分を犠牲にすることではなく、自分の人生を大切に生きることだと思っています。
本当の供養とは、自分らしく命を輝かせること
私は前回、「先祖供養の前に、自分供養を忘れていませんか?」というお話を書きました。
その理由は、とてもシンプルです。
自分を大切にできない人は、本当の意味で誰かを大切にすることも難しいからです。
自分を許せない人は、人を許すことも苦しくなります。
自分を愛せない人は、人からの愛も受け取れなくなります。
だからこそ、まず必要なのは、自分自身と向き合うこと。
傷ついてきた自分を認めること。
「今までよく頑張ってきたね。」と、自分に声をかけてあげること。
そして、本当はどんな人生を生きたいのかを、自分自身に問いかけることです。
私は、それこそが「自分供養」だと思っています。
自分供養とは、過去を否定することではありません。
過去を受け入れながら、本来の自分を取り戻していくこと。
魂が望む人生へ戻っていくこと。
その姿こそが、ご先祖様から受け継いだ命を最も輝かせる生き方なのではないでしょうか。
まとめ|命の使い方が、あなたの使命になる
私たちは、ご先祖様から命を受け継いできました。
でも、受け継いだのは命であって、苦しみではありません。
受け継いだのは愛であって、自己否定ではありません。
受け継いだのは未来への希望であって、人生の制限ではありません。
だから、誰かの期待を生きなくていい。
世間の常識だけに縛られなくていい。
あなたは、あなたの人生を生きていいのです。
そして、その命をどう使うかは、誰にも決められません。
あなただけが決めることができるのです。
人を笑顔にするために使うのか。
誰かを癒すために使うのか。
自分の夢を叶えるために使うのか。
人生で経験した苦しみを、誰かの希望へ変えるために使うのか。
その答えは、一人ひとり違います。
だからこそ、あなたにしか生きられない使命があります。
使命とは、特別な誰かになることではありません。
今日という一日を、本当の自分として生きることです。
その積み重ねが、あなたの使命になります。
そして、その生き方こそが、ご先祖様から受け継いだ命を、次の未来へとつないでいく一番の恩返しになるのではないでしょうか。


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